“新生-REVIVE-”して登場した「HGUC 1/144 キュベレイ」を、プロモデラー マイスター関田が製作! 今回から製作記事を開始します。まずは胸~腹部、頭部の工作をご紹介していきます。
ガンプラ作例【HGUC 1/144 キュベレイ】をポイントを絞った改修とパール塗装で作る!(その1)
HGUC 1/144 キュベレイ
製作・文:マイスター関田
どーも、1/144 HGUC キュベレイの製作を担当したマイスター関田です。
キットは、設定のシルエットを踏襲しつつ立体映えするボリュームアレンジが加わり、しかも組みやすく塗り分けも格段に楽になったオススメに値する好キットです。
今回の作例では、ポイントを絞った改修でプロポーションバランスを作者の好みに近づけるよう工作しつつ、設定通りの形状と他のメカデザインから影響を受けたディテールを組み合わせてみました。塗装ではこれまた作者のイメージを優先させパール系塗料を使用して仕上げています。
●工作の方向性
普段私は、プロポーションバランスを考えるとき、全体をいくつかの要素に分け、それぞれの対比で工作の内容を決めていきます。
たとえば、
・上半身に対して下半身が大きく感じるから上半身のボリュームを増す。
・胴体に対する手足が短いので手足を伸ばす。
・五体に対してバックパックが小さいのでバックパックを大きくする。
……といった具合です。
今回は、「バインダーを含む四肢を大きく、体幹はコンパクトに見せる」という自分の持つキュベレイのイメージを具現化するために、胸部を小さくし、顔をシャープにするための工作を行いました。
全体の形状・バランスに手を入れる大工事を避け、ポイントを押さえた小規模な工作により、敢えて既存のバランスを崩すことで全体の印象を変えることを念頭に置いて作業を進めています。
●胸~腹部
胸部パーツ前半分はセンターで切断、後ろ半分は腹部ブロックからのボールジョイントの受けを挟むように2カ所で切断し、左右で2.2ミリ詰めをしました。これにより、頭部と左右の突起の間に隙間がなくなるようにしています。
また、胸ブロックを幅詰めしたことで、そのままでは取り付けできなくなった腹ブロックも接着面で幅詰めして、細くくびれた形状に変更しています。こうして、胸ブロックをコンパクトにしたうえで、ピンク色のアーマーの形状を前に張り出すように形状を変更し、全体を斜めから見た時や俯瞰で見た時にメリハリ(特に腹部のくびれ)をより強調させています。
さらに、腕の付け根のボールジョイントは確かに少ないパーツ数で広い可動範囲を実現していますが、今回は「範囲」よりも「見栄え」「保持力」を優先させ半球パーツとシンプルな軸を組み合わせた関節に置き換えています。
●頭部
頭部はモノアイスリットを狭め、目つきを悪くしつつフェイス部全体を左右からシャープに削り込んでいます。また、彫刻が入っているだけの目頭に当たる部分も切り込みを入れることで目つきがさらにシャープになります。
次回は、バインダーの工作を中心に届けします。
<DATA>
HGUC 1/144 キュベレイ
発売中
■価格:1,944円(税込)
■1/144スケールプラスチックキット
■発売元:バンダイホビー事業部
<関連情報>